時事ネタ 保険薬局関係

地域連携薬局 ~薬剤の安定供給~

 

3.地域の利用者に対し安定的に薬剤を供給するための調剤及び薬剤の販売業務体制
(1)開店時間外の相談に対する体制
(2)休日及び夜間の調剤応需体制
(3)在庫として保管する医薬品を必要な場合に他の薬局開設者の薬局に提供する体制
(4)麻薬の調剤応需体制
(5)無菌性剤処理を実施できる体制
(6)医療安全対策
(7)継続して1年以上常勤として勤務している薬剤師の体制
(8)地域包括ケアシステムに関する研修を修了し常勤として勤務している薬剤師の体制
(9)地域包括ケアシステムに関する内容の研修の受講
(10)地域の他の医療提供施設に対する医薬品の適正使用に関する情報提供

ここでは、薬剤の安定的な供給について書かれています。

 

(1)開店時間外の相談に対する体制

薬局の開局時外の体制について
①開店時間外であっても薬局で相談等を受けられる体制、②かかりつけ薬剤師が対応(対応できない時は、かかりつけ薬剤師と情報共有している薬剤師が対応)、③相談内容の必要項目については、調剤録(薬歴)に記載、が書かれています。

また、患者さんやご家族に対して、薬剤師に相談できる連絡先、注意事項等の事前説明を求めています。
これらの内容については、文書による交付または薬袋へ記載することとなっています。

 

(2)休日及び夜間の調剤応需体制

休日及び夜間の調剤応需体制について
①自薬局で対応、②地域の他の薬局と連携して対応する体制を備えること、が求められています。

例として
地域で輪番体制により対応している場合にはそれに参加すること
また、患者さんに対して自薬局の開店時間のほか、地域における休日及び夜間のちゅざい応需対体制を示すこと、と書かれています。

<Q&Aより>
「休日」とは、日曜日、国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)第3条に規定する休日、1月2日及び3日並びに12月29日、30日及び31日をいう

「夜間」とは、午後6時から翌日の午前8時まで(土曜日の場合は、正午以降)をいうものである

認定薬局における開店時間(開局時間)は、利用者からの調剤の求めに応じる趣旨を踏まえると、平日は1日8時間以上、土曜日又は日曜日のいずれかの曜日は一定時間以上開局した上で、かつ週45時間以上開局していることが望ましい。

 

(3)在庫として保管する医薬品を必要な場合に他の薬局開設者の薬局に提供する体制

地域連携薬局には、地域の医薬品供給体制の確保のため、他の薬局からの求めに応じて医薬品を供給できる役割を求めています。
また、地域連携薬局は在庫として保管する医薬品の情報を近隣薬局に提供する等による周知を行うことが望ましい、と書かれています。

 

(4)麻薬の調剤応需体制

地域連携薬局は、様々な種類の麻薬の調剤に対応できることが必要であり、麻薬の調剤の求めがあった場合に、薬局の事情等により当該麻薬の調剤を断ることは認められないものである。とあります。

速やかに必要な麻薬を入手できる体制を構築する必要があります。

多品目の麻薬を在庫することは、なかなか難しい部分もありますが、「麻薬の事前譲渡」を活用すれば対応ができるのかもしれません。

 

(5)無菌性剤処理を実施できる体制

地域連携薬局は、無菌調剤処理を実施できる体制を備えることが求められています。
この部分は一番難しい基準だと思います。

ただし、多くの薬局が無菌調剤を行える体制を整備することは難しいことから、無菌調剤の処方があった場合、責任をもって調剤を確保する対応が求められ、その対応方法について示されています。

①共同利用により無菌性剤処理を実施できるようにしておく
②無菌製剤処理の調剤に限り、当分の間、適切な実施薬局を紹介すること等の対応でも差し支えない

②については、紹介する薬局をあらかじめ確保し、無菌製剤処理が実施できるように具体的な手続きを手順書等に記載しておくことが求められています。

 

(6)医療安全対策

下記の情報ソースを用いた医療安産対策の具体的な取り組みを実施することが求められています。

①厚生労働省から公表している各種資材の活用
②医薬品に係る副作用等の報告の対応
③薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業への参加
④製造販売業者による市販後調査への協力
⑤医薬品リスク管理計画(RMP)に基づく患者向け資料の活用
⑥PMDAが実施しているPMDAメディナビ等を活用した服薬指導等の対応

 

(7)継続して1年以上常勤として勤務している薬剤師の体制

地域連携薬局としての役割を果たすためには、他の医療提供施設と連携体制を構築し、患者さんと継続して関わり薬学的管理を実施していくことが求められることから
その薬局に継続して勤務している薬剤師を一定程度確保することが求められます。

「常勤」とは、その薬局に週32時間以上勤務していること

「継続して1年以上常勤として勤務」とは、認定申請又は認定更新申請の前日までに継続して1年以上常勤として勤務していること

<Q&A>
育児や介護により週 32時間の勤務が困難な場合は?

勤務する薬剤師が、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に基づき所定労働時間が短縮されている場合は、週32時間未満であっても常勤として取り扱って差し支えない。当分の間は、週24時間以上かつ週4日以上の勤務であれば常勤として取り扱うものとする。
ただし、薬局の管理者における勤務時間の取扱いについては、これまでどおり「薬局等の許可等に関する疑義について」に従うこと。

 

(8)地域包括ケアシステムに関する研修を修了し常勤として勤務している薬剤師の体制

地域包括ケアシステムに関する研修の終了については、健康サポート薬局に係る研修を修了した薬剤師は、本規定の基準を満たす者として取り扱います。

「常勤」の考え方については、(7)と同じです。

<Q&A>
①地域連携薬局の認定期間中に、地域連携薬局の業務を充実させるために新たに常勤として勤務する薬剤師を1名採用することにより、(7)又は(8)の半数以上の基準を満たさなくなる場合は、認定薬局として認められなくなるのか?

本項の取扱いについては、当該理由のみをもって、直ちに認定薬局の基準を満たさないと判断するものではなく、認定期限までの間に当該薬局の別の薬剤師が継続して1年以上常勤として勤務し、基準を満たす場合は、認定を継続して差し支えない。ただし、地域連携薬局の機能を適切に果たすものであること。

②、健康サポート薬局の要件に関し、研修修了薬剤師に求めている一定の実務経験については「過去に薬局の薬剤師としての経験が5年以上あるものとすること。研修の提供者は、研修の修了証を発行する際に確認するものとすること。」とされている。
薬局の薬剤師としての経験が5年に満たない場合であって、当該研修の受講を修了した旨を証する書類等を認定(更新)申請時に提示があった場合には、当該基準を満たしていると考えてよいか。
要約→薬剤師経験5年に満たない薬剤師が、健サポの研修は終了している(研修終了確認書を提示)場合、基準を満たしていると考えてよいか

研修実施機関において、5年以上の経験とは別に研修の受講を修了した旨の証明書が発行されるのであれば、認定(更新)申請時にその証明書を提示することで差し支えない。

 

(9)地域包括ケアシステムに関する内容の研修の受講

(8)に基づき研修を修了した薬剤師のみならず、地域連携薬局に勤務する他の薬剤師も地域包括ケアシステムに係る内容を理解した上で業務に携わる方がよい。

そこで、地域連携薬局に勤務する薬剤師に対して、地域包括ケアシステムに係る内容が学習できる研修を毎年継続的に受講させることが求められています。

外部研修が望ましいですが、薬局開設者が従業員に対して自ら行う研修でも許容する、とあります。

あらかじめ実施計画を作成し、研修実施後は日時、参加者等の記録を保存する必要があります。

 

(10)地域の他の医療提供施設に対する医薬品の適正使用に関する情報提供

地域連携薬局は、地域の他の医療提供施設に対して、医薬品の「適正使用に関する情報を広く提供し、地域の医薬品情報室としての役割を果たすことが求められています。

そこで、認定申請又は認定更新申請の前日までの過去1年間において情報提供した実績が必要になります。

 

 

令和3年1月29日 薬生発0129第6号
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律の一部の施行について(認定薬局関係)

令和3年1月29日 事務連絡
地域連携薬局及び専門医療機関連携薬局の認定基準に関するQ&Aについて

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