時事ネタ 保険薬局関係

麻薬の事前譲渡が可能になる?

こんにちは😃
薬剤師の岩出です。

まずは、研修会のご案内です!

現在、12名の参加者です。
定員が40名ですので、まだまだ募集しております❗️

本日は、令和3年3月5日に公示された「麻薬及び向精神薬取締法施行規則の一部を改正する省令(案)について」に関してご紹介します!

麻薬の分譲

通常、薬局(麻薬小売業者)間では、麻薬を譲渡・譲受することはできません。

しかし、麻薬小売業者間譲渡許可を取得すれば、麻薬小売業者免許を取得した薬局間で、麻薬及び向精神薬取締法施行規則 第9条の2第1項の規定(麻薬の在庫量が不足して麻薬処方箋による調剤できない場合)において、その不足分の譲渡・譲受が可能でした。

とは言っても、麻薬が不足した場合ではないと分譲できないのは不便です。
例えば、A薬局は麻薬(M)を沢山在庫していて、B薬局は麻薬(M)を在庫していないとします。
患者さんは、毎回麻薬(M)をもらいにB薬局に来られますが、会社としてはA薬局で麻薬(M)を沢山在庫しているので、A薬局の麻薬(M)をB薬局に分譲して患者さんに渡したい。

ただし、患者さんからしたら、「毎回来てるんだから、薬置いといてよ」って思いますよね?

B薬局も事前に準備したいけど、A薬局に沢山在庫があるから、まずはそれを活用したいし…って思いますよね?
しかし、法律上「麻薬の在庫量が不足して麻薬処方箋により調剤できない場合」とあるので、麻薬の事前分譲はできません。

 

麻薬の事前譲渡

今回、麻薬小売間譲渡許可について、「一定の要件の下で事前に譲渡することができるような仕組みを検討すべき」とのとりまとめがされました。

具体的には、麻薬小売間譲渡許可を申請することができる場合として、「麻薬卸売業者から譲り受けた麻薬であって、その譲受けから 90 日を経過したものを保管しているとき、又は麻薬卸売業者から譲り受けた麻薬について、その一部を法第24条第11項若しくは第12項の規定に基づき譲り渡した場合において、その残部であって、その譲渡しから 90日を経過したものを保管しているとき」を加えるというものです。

今後は、卸から麻薬を購入し不良在庫になってしまっても、譲受から90日が経過した場合は、小売業者間譲渡許可を受けているグループ間で事前の譲渡が可能になるということです。

 

申請を行う麻薬小売業者を代表する者の氏名を加える

麻薬小売間譲渡許可の申請事項に、当該申請を行う麻薬小売業者を代表する者の氏名(法人にあってはその名称)を加える。とあります。

目的として、「申請事項の変更等に係る届出の簡素化を図り」と書かれています。
ちょっと分かりにくいですが、麻薬及び向精神薬取締法施行規則第9条の2第6項及び第7項に規定する届出については、「共同して届け出」と書かれており、現在は麻薬小売業者が共同して届け出を行うことになっています。

それを、他の申請者全員の同意を得た場合には、麻薬小売間譲渡許可を受けた薬局が行う届け出について代表者のみによる届出をもって足りることとする規定を加えるということです。

今後、在宅医療や緩和ケアにおいて麻薬処方箋が増えることを見越し、多くの薬局が対応できるようにするために、麻薬の不良在庫問題や制度の利用促進のための簡素化を実施するということなのでしょうか?😅

 

現在、麻薬及び向精神薬取締法施行規則の一部を改正する省令(案)に関するパブリックコメントの募集が開始しています。
締め切りは21年4月3日まで。
公布日は21年5月上旬を予定しており、施行期日は22年4月1日となるようです。


<参考資料>
麻薬及び向精神薬取締法施行規則の一部を改正する省令(案)に関する御意見の募集について

 

麻薬及び向精神薬取締法
第24条(譲渡し)
麻薬営業者でなければ、麻薬を譲り渡してはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

11 麻薬小売業者は、麻薬処方せん(第二十七条第三項又は第四項の規定に違反して交付されたものを除く。)を所持する者以外の者に麻薬を譲り渡してはならない。
12 前項の規定は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者の許可を受けて譲り渡すときは、適用しない。
一 麻薬小売業者が他の麻薬小売業者に麻薬を譲り渡す場合 都道府県知事

 

麻薬及び向精神薬取締法施行規則
第九条の二(麻薬小売業者間での麻薬の譲渡しの許可申請の特例)
二以上の麻薬小売業者は、次に掲げる全ての要件を満たす場合に限り、前条の規定にかかわらず、次項に定める手続により共同して、法第二十四条第十二項第一号の規定による麻薬の譲渡しの許可を申請することができる。

一 いずれの麻薬小売業者も、共同して申請する他の麻薬小売業者がその在庫量の不足のため麻薬処方せんにより調剤することができない場合に限り、当該不足分を補足するために麻薬を譲り渡そうとする者であること
二 いずれの麻薬小売業者も、当該免許に係る麻薬業務所の所在地が同一の都道府県の区域内にあること

6 麻薬小売業者間譲渡許可を受けた麻薬小売業者は、第四項の有効期間内においてそのいずれかの免許が効力を失つたとき、そのいずれかが他の麻薬小売業者間譲渡許可を受けた麻薬小売業者に麻薬を譲り渡さないこととしたとき、又は第二項第一号若しくは第二号に掲げる事項に変更を生じたときは、速やかに、その旨を記載した届書(別記第十号の三様式)に麻薬小売業者間譲渡許可書を添えてその麻薬業務所の所在地を管轄する都道府県知事に共同して届け出なければならない。

7 麻薬小売業者間譲渡許可を受けた麻薬小売業者は、第四項の有効期間内において、当該麻薬小売業者間譲渡許可を受けた麻薬小売業者以外の麻薬小売業者を加える必要があるときは、第一項各号に掲げる全ての要件を満たす場合に限り、次項に定める手続により当該麻薬小売業者間譲渡許可を受けた麻薬小売業者以外の麻薬小売業者と共同して届け出ることができる。

 

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